こうなん区民活動のページ -みんなでつなぐ活動情報-
→HOME→レポート一覧→レポート詳細
「達人と歩く町」第5回目は『古墳の副葬品にみるかながわの地域性』
「達人と歩く町」第5回講座を10月10日(水)横浜市栄公会堂で行いました。

   気持ちよく晴れ渡り、暑くも寒くもない10月10日(水) 朝、「達人と歩く町」第5回講座(平成30年度最終回)を栄公会堂で開催しました。

今回の「達人」は、かながわ考古学財団の調査研究部長 柏木善治さんです。柏木さんには、昨年11月に「横穴墓に見る古墳時代の歴史」と題してお話いただきましたが、大変好評であったため、その続編をお願いしました。

講義に先立って、9時半に鍛冶ヶ谷バス停に会員40名が集合し、鍛冶ヶ谷市民の森にある「宮ノ前横穴墓群」の見学を行いました。横穴墓を実際に見て、作られた場所、アーチ状の玄室や棺室の大きさ、形の確認をしました。
ここでは運営委員の澤田隆俊がその構造や特徴等の説明を行いました。
鎌倉街道のバス停のすぐ近くに横穴墓があることに、参加者は皆驚きを禁じ得ない様子でした。急な階段を頑張って登った甲斐があり、文字通り「百聞は一見にしかず」でした。

横穴墓を見学した後、栄公会堂にバス移動し、講義だけ参加の1名を加え41名が柏木さんのお話を聞きました。内容は、「なぜ古墳時代にお墓に労力をかけたのか」「なぜお宝とも言える高価な品物を死者に手向けたのか」、古墳と横穴墓の分布と構造、副葬品の内容と優れた品物の偏在性などにヒントがあるというものでした。

横穴墓は、古墳時代の500年から700年の間に作られたもので、神奈川県にある横穴墓の数は、約3,200で全国のほぼ1割で第4位ですが、面積当たりの墓数は、全国1位とのことです。県内で棺室(骨を納める部屋)を持つ横穴墓の80%は、栄区にあるとのことです。
海浜部に横穴墓が多いことも特徴であり、栄区の横穴墓は、近年渡来系の人たちのものであるとの判断が色濃くなってきたとのお話でした。

副葬品である装飾大刀については、環頭大刀という環頭部分に鳳凰や龍を模ったもの、しかも銅に金箔をかぶせていたことは驚きでした。副葬品には、大刀のほか鏡、空玉(うつろだま)、釣り針があるとのこと。
県内の5地域(国造領域)での大刀と古墳・横穴墓の出土状況や土器の模様のつけ方の違いは、興味深いものがありました。

今回の講座で、私たちが住む身近な場所で1500年前の人々の暮らしが息づいていたことを想像し、壮大な歴史ロマンに浸ったひと時でした。

最後に会員の皆さんに今年の全5回分の講座についてのアンケートに記入いただき、さらに次年度テーマについても希望を書いていただきました。
これらのご意見、ご希望を参考に次年度の活動に繋げてげて行くこととします。


画像
宮ノ前横穴墓
画像
宮の前横穴墓配置図

画像
講師の柏木善治さん

画像
横穴墓

画像
古墳と横穴墓の構造

画像
関東地方の古墳・横穴墓の分布